スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

田中啓文「鍋奉行犯科帳 お奉行様のフカ退治」

 これは抱腹絶倒の講談的時代物だ。
 田中さんといえば、ジャズ・ミステリの傑作も何冊か有り、落語ミステリの笑酔亭梅寿謎解噺のシリーズ(愛川晶さんの落語ミステリと双璧)、そしてジャズに懸命に取り組む少女の成長物語である「ストーミーガール」がある。
 マイ・ブログでも引っ越し前、引っ越し後に紹介してきましたが、新たな読み物として紹介することになります。
 集英社は、『食い倒れ時代小説』というネーミングを使っています。適切かどうかわからないが、主人公は鍋奉行こと大坂西町奉行大邉久右衛門が粋な裁きをするシリーズものとでもいえばよいのか。
 彼はとてつもない大食らいで、健啖家。美味いものには目がない。そしてトドのように太った巨漢である。
 今回はシリーズの6冊目。
 『第一話 ニシンを磨け』『第二話 お奉行様のフカ退治』『第三話 苦い味わい』の3話が収められている。
 第一話では、ニシンのコンブ巻きを最初にさりげなく登場させ、乾物の仲間の内紛と、剣術か同士の闘争を絡めながら、お奉行様が見事に捌くという体裁になっている。
 大坂落語にも出てくる異色の食(めし)の旦那こと佐太郎をうまく配置し、人情話風に仕立てている。食の旦那が説く商売の秘訣が面白い。ここらへんが田中さんの描写の核心だ。
 第二話では、フカ(サメの大きいやつ)がよりにもよって、奉行所の水練稽古の場に出現。「ジョーズ」ばりに大口を開けて久右衛門らを襲うのだ。お奉行はフカの処理に人情話独特の裁きを見せる。それだけでなく、若い三味線の師匠と彼女にかかわる男たちも登場させてスパイスをきかせている。
 第三話は、釣り談義にページを割いている。そしてナマズ、化け物神社、偽札、キュウリ、河童などなど判じ物のようであるが、これらをうまく組み合わせて面白い噺に紡いでいるのだ。
 講談師の旭堂南海が解説で、講釈(講談)ネタが満載であることを書かれているのでそれも興味深いのだ。
 6巻から先に読んだので、前の5巻をまた読んで感想を書いてみますのでよろしく。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

サマンサどら猫

Author:サマンサどら猫
 FC2ブログへようこそ!ミステリ大好き人間ですw-。そして、冬以外はアウトドア系(山登り、ハイキング、ウオーキング、サイクリング、釣り)、日帰り温泉、旅行などの趣味を楽しんでいます。茶トラを飼っていて、名前がサマンサです。卓球やバドミントンも好きで、最近は弓道も始めました。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。