あの有名なヴェスヴィオス山の噴火で埋没したポンペイの悲劇を描いている。昔からの題材ともいえる。
ポンペイには昨年末に訪問し、その印象が強く、どんな町並み再現かと興味津々でDVDをレンタルした。
○ ストーリー
見終わって、歴史劇のスペクタクルものとしては割合平凡な印象をもった。しかし、クライマックスに闘技場での戦い、そして噴火で町並みが崩れて群衆や主人公たちが逃げ惑うシーン、悪徳元老院議員たちと検討し奴隷とローマ兵の戦闘場面に見どころがある。
最初はブリタニアでの場面。ケルト人の村にローマ兵がなだれ込んできて虐殺を行う。たった一人皆殺しを免れた少年がマイロ。彼は捕虜奴隷となり、剣闘士として育てられる。
場面は一挙に逞しい青年となったマイロの戦闘場面(これも見せ場といえる)があり、彼はその力量をかわれてポンペイに移送される。その途中、ローマから帰り道のさる高貴な女性の馬が倒れるトラブルに出会う。その女性がヒロインのカッシア。馬に接する青年と彼女が間近に顔を合わせ、好意をもつという、これは恋愛の常套手段ともいえる。
そして、収穫祭の行われているポンペイに連れて行かれたマイロは剣闘士小屋に収用される。そこで同じ部屋にいたのがトラキア人の無敵の剣闘士アティカス。奴隷同士のもめ事場面があり、この二人が奇妙な友情でつながることになる。
一方で、火山は不気味な噴火の兆候を見せ、その兆しがあらわれる。
そして晴れの舞台の試合場面に移る。皇帝に仕える実力者の元老院議員コルヴィスが来賓としてローマ兵と共にやってくる。カッシアに彼はひつこく迫って拒否された事が成り行きでわかってくる。いわゆる悪役の登場だ。
火山性の地震で闘技場にもあちこち亀裂が入り始める。このあたりがやはり悪い予感を抱かせる。そして、主人公の二人の行動、悪役の横暴な要求、そしてローマ兵とマイロ、アティカスらの剣闘士たちとの壮絶な戦闘場面が激しく行われる。そしてヴェスヴィオス山の噴火もその人間の営みをあざ笑うように活発化していくというものだ。
これ以上は書かない。ネタバレになるから。
とにかくアメリカ映画の特徴であるわかりやすさはある。「ポンペイ最後の日」を描くのはなるほどこうなんだなあと納得も出来る。
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