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乾緑郎「機巧のイヴ」

機巧のイヴ機巧のイヴ
(2014/08/22)
乾 緑郎

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 時代物に独自の切り口と語り口を切り開いた乾さんの傑作短編集。5編が収録されている。それぞれが独立した話ではあるが、繋がりも深い話ともなっている。なお、表題はギリシャ神話にも由来するネーミングだが、読み進むと違和感なく受け入れられるから不思議だ。
 テーマは機巧人形(オートマタ)である。つまりロボットだ。主たる登場人物は、幕府精煉方手伝の釘宮久蔵、その家に同居する謎の女性伊武(イヴ)、そして3話目から登場する公儀隠密の甚内、あとは機巧人形。
『機巧のイヴ』: 各ミステリ誌でも評価の高い傑作短編だ。蟋蟀(こおろぎ)を戦わせる闘蟋と、遊女に似せた機巧人形(オートマタ)を作る依頼が久蔵に持ちこまれる。巧みなストーリーテラーの乾さんの語り口は見事だ。
『箱の中のヘラクレス』: 表題通りのヘラクレス=力持ちが登場する。天徳鯨右衛門の生と死がきびきびとした展開で語られる。ちょっと悲しい後味をもつ話でもある。
『神代のテセウス』: ギリシャ神話の中核ともなるテセウス伝説をふまえた話。公儀隠密の甚内が調べる公金の行方が意外な方向に発展していく。からくり屋台の描写とか、伊武との出会い、そして神代の神器とは?天帝の正体とは?スケールの大きな話に広がっていく。
『制外のジェペット』: 表題からは「ピノキオ」のジェペットじいさんを思い出す。甚内は天帝の秘密を知り、甚内にもある変化が起きて・・・・という展開だ。もちろん久蔵と伊武も深く関係してくる。
『終天のプシュケー』: 人と魂と機巧人形(オートマタ)をめぐっての久蔵の悩みが描かれる。果たして人間らしい感情とは?そして甚内が引き継ぐ久蔵の願いとは?いよいよクライマックスとなる展開。
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サマンサどら猫

Author:サマンサどら猫
 FC2ブログへようこそ!ミステリ大好き人間ですw-。そして、冬以外はアウトドア系(山登り、ハイキング、ウオーキング、サイクリング、釣り)、日帰り温泉、旅行などの趣味を楽しんでいます。茶トラを飼っていて、名前がサマンサです。卓球やバドミントンも好きで、最近は弓道も始めました。

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