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田中啓文「シャーロック・ホームズたちの冒険」

 田中啓文さんといえば、ジャズ・ミステリの傑作が何冊かあるが、これは趣向の変わったミステリだ。もちろんシャーロックとワトソンが活躍するのだが、5編の話が収められている。パスティーシュの性格が強いものだ。
『スマトラの大ネズミ』: 「本稿はワトソン医師の遺品の中から発見されたホームズ氏の探偵譚に関する未発表原稿である」という思わせぶり?な書き出しから始まる。それをいつの間にか楽しんでしまうのだ。
 あの宿敵モリアーティとの対決でやつれたホームズの姿が活写されている。そこへ謎の事件、すなわち生首が密室で次々と発見され、スマトラの大ネズミの署名が残されていた。人間の生と死にかかわる謎を扱ったミステリ、ホームズものの新解釈でもある。
『忠臣蔵の密室』: なるほどあの忠臣蔵をこういう風にミステリ仕立てにするか!というもの。主税とりくとの手紙でのやりとりの形式を踏まえて、吉良上野介のこもっていた小屋を密室と見立てて謎を追究。赤穂義士たちの人間模様を解釈し直し、果てはカーターディクスンまでにまで話を広げるという話になっている。
『名探偵ヒトラー』: 何とあろうことか、ヒトラーを探偵に仕立てている。ヒトラーの側近ボルマンによる記述形式で、いわばワトソン役だ。ヒトラーが探偵小説ファンで、「ワトソンくん」と呼びかけたりするのだ。そして、世界征服につながる「ロンギヌスの槍」の謎を追究するもので、ダジャレの要素もあり、楽しめる。
『八雲が来た理由』: 小泉八雲が同僚の西田千太郎と行動を共にしていた時に、森の中で女の悲鳴が聞こえ、逃げてきた男のたもとに血まみれの女の生首がぶら下がっているのに遭遇。ろくろ首の伝説と絡ませながら、小泉八雲の胸のすくような名推理による謎解きを披露。ハーンの伝記部分もよく書かれている。
『mとd』: ルパンの曾孫の屋敷から見つかった原稿から話は発展。ルパン=南洋一郎。ルパンものの著者ルブランとルパンが登場する。荒唐無稽なものでもある。サン・ラー王のスカラベを盗むというルパンの予告があり、例のガニマールも活躍する。そしてルパンの本当の正体とは?また「mとd」の謎解きは?
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サマンサどら猫

Author:サマンサどら猫
 FC2ブログへようこそ!ミステリ大好き人間ですw-。そして、冬以外はアウトドア系(山登り、ハイキング、ウオーキング、サイクリング、釣り)、日帰り温泉、旅行などの趣味を楽しんでいます。茶トラを飼っていて、名前がサマンサです。卓球やバドミントンも好きで、最近は弓道も始めました。

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