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ウディ・アレン「恋のロンドン狂騒曲」の恋の描き方の巻

 ウディ・アレンの映画はとにかく饒舌だ。これも多くを語っている。
 この映画では、アレンはナレーター役で、それぞれの恋の行方を時には皮肉に解説したりする。「恋」「愛」というものの一筋縄でいkないものをある家族の行動を通しておもしろ可笑しく、残酷に見せる。
 ストーリー: ロンドンに住む3人の家族の物語だ。本当は息子がいたが、今は死んでいない。
 アルフィー(元夫)、妻ヘレナ(資産家)、娘サリー。娘は売れない作家ロイ(医学部を出て、好きな小説を書いている)と結婚している。この3人三様の恋の行方を描き分けている。
 アルフィー(アンソニー・ホプキンス)は、若いセクシーな女と出会い、結婚する。出合いは金が絡んでいるので、コールガールだ。それでも別居の寂しさ、独り者のわびしさにつけ込まれ?若い女に貢いでいく。よくある老人のパターンだ。これをおもしろ可笑しくしかも皮肉っぽく描く。これこそアレンの真骨頂だ。
 ヘレナ(ジェマ・ジョーンズ)は、心理的に不安定で、アルコールの力を借りている。占いや予言も信じている。そして、降霊会に参加したりもし、ある男性と知り合うこととなる。
 娘サリー(ナオミ・ワッツ)は、ギャラリーを持ちたいと常々思っている。そして、あるギャラリーに勤める。そのオーナーがグレッグ(アントニオ・バンデラス)だ。彼にオペラ・コンサートに誘われ、恋してしまうが・・・・。
 夫ロイは、一発屋で、小説はあまりぱっとしない。暇をもてあまし、向かいの部屋に住んでいる音楽家の娘にちょっかいをかけ、それが発展する。そして友人の事故をきっかけに預かった原稿を・・・・。
 それぞれの恋が、すれ違い、思い込みによってどう変わっていくのか、運命のイタズラも含めて巧妙に描き、飽きさせない。さすがのアレンの捌き方だ。
 これだからアレンの映画はやめられない、笑い。
キャストも豪華だ。それぞれ主演を張れる俳優ばかりだ。それを個性を前面に出さずに抑揚をつけて演じさせている。アンソニー・ホプキンスもごく自然に、娼婦にうつつを抜かすエロじいさんを演じている。これもアレンの皮肉か。
 アントニオ・バンデラスもおさえた男のダンディーさを演じている。ナオミ・ワッツも無難に夫と雇い主の間で揺れ動く主婦を演じている。
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「砂漠でサーモン・フィッシング」は発想が面白い、の巻

 何といっても、タイトルがユニークなので、つい手にとってレンタルしました、笑い。
 原題は、「SALMON FISHING IN THE YEMEN」だから、『イエメンで鮭釣り』。日本語と余り変わらない。
 ストーリー: イエメンの資産家シャイフが、イギリスの投資コンサルタント会社に「鮭をイエメンに運んで、鮭釣りを楽しむ」プロジェクトの依頼をしてきたのだ。
 何とも奇妙で、意表を突くプロジェクトだ。専門家のジョーンズ博士にコンサルタント会社の女性社員タルボットがこの話を持ち込む。
 一方、中東でのイギリス政府の動きは批判されることが多い情勢にあったので、何か明るいニュースはないものかと首相官邸の広報部では考えた。それでこのイエメンに鮭を運ぶという提案が選ばれたという訳だ。
 最初戸惑っていたジョーンズもシャイフと会って、スコットランドで鮭釣りをしたりしているうち、タルボットと共に真剣に計画に取りかかり始める。
 後半は、ジョーンズの家庭と、タルボットのボーフレンドとの関係を描き、プロジェクトが進行するうちに、二人の愛の行方も重ね合わせて進行していく。・・・・・・・・
 ジョーンズ博士がユアン・マクレガー、タルボットを演じるのがエミリー・ブラント、監督はラッセ・ハルストレム。

「THE KILLING 2-①」はスリリングだ、の巻

 「キリング 2」レンタルしてきましたよ。「キリング 1」、一生懸命観ましたからね、本も読んだからね。事件進行が1日1話だから、長い話だが面白かった。今回ももちろんサラ・ルンドが主人公だ。いわゆる北欧ミステリの中で、このデンマーク・ミステリは映画が先行し傑作であった。本の方は、その内容に追従して(いわば忠実に)ストーリーが再現されているんだ。
 『2-①』: 公園で20数カ所も刺し傷のある酷たらしい女性の死体が発見される。恨みか?残虐殺人か?と思わせる冒頭だ。容疑者として夫が拘束される。それで事件解決かと思われたのだが、しかし、ブリックス(かつてサラの部下として働いた刑事)は、何か納得できないものがあるのか、部下を通じて今では国境警備の仕事をしているサラに協力を求めてきた。サラも最初は軽い?気持ちで調書を読み直したのだった。ところが・・・・・・。
 一方、政府では「テロ対策一括法案」が上程されようとしていて、若手の法務大臣が抜擢される。
 また、ラーベンという男が収容所にいて、何か訳ありの状態にあるのだ。
 この3つの動き、中心人物たちの物語が同時進行する。全シリーズと似た構成になっている。
 この絡み合わせがテンポよく秀逸なのだ。
 サラは、いつものように粘り強く疑問点を追求し、ある家を探し当てる。すると、第2の死体が、しかも逆さに吊されていたのだ。彼はアフガニスタン帰りの兵隊で、間もなく現地に派兵されようとしていたのだ。
 ①は第1話と2話が入っている。秋の夜長、続きが楽しみだ。

デボラ・モガー「マリーゴールドホテルで会いましょう」の映画との比較の巻

 映画は、すでに観ていたのですが、原作を読んだのは初めてです。
 映画は、ジュディ・デンチ(007の「カジノ・ロワイヤル」「スカイ・フォール」のMでおなじみ)ビル・ナイ、マギー・スミス、トム・ウィルキンソンなどのイギリスの俳優陣、ジョン・マッデン監督。高齢者たちがインドに集結し、終の棲家で暮らしはじめるのですが、それぞれの可能性や人生に気づいて新しい?生き方を見いだす・・・・というハートウオーミングな印象でしたね。インドの独特の空気感の中でジュディ・デンチの演技が光っていました。
 インドを舞台にした映画といえば、あの「ダージリン特急」などもインドの雰囲気がよく出ていました。「サラーム・ボンベイ」、「インド夜想曲」、「スラムドッグ$ミリオネア」なんてのもありましたね。イギリス人やアメリカ人(白人)のアングロサクソン系の人のインドへのイメージは映像を見る限り共通点があるように思いますねえ。
 ところで、原作はストーリーも少し変えていますし、7人の男女の行動も変えています。特にノーマンという男性の描き方はグロだし、エロだし、それはそれで面白いのですが、そこがこの小説と映画との違いかな?と思っています。

ミカ・カウリスマキ「旅人は夢を奏でる」はまるで叙事詩のようではないか、の巻

 「人生」の実感がある映画だ。ミカ・カウリスマキ監督の映画は初めてだが(アキ・カウリスマキ監督の映画は何本か観ている)、ロード・ムーヴィーといえばそれまでだが、後半まで観てきて何だか北欧の叙事詩のような感じがしてきたから不思議だ。
 父と子の関係、すなわち、切れそうで切れない繋がりを改めて教えてくれる作品でもある。
 ○ ストーリー: 冒頭で、「世界一の射手を目ざして、彼は家庭を捨て旅に出て・・・」との説明が入り、最後に父親のレオが「世界一の射手を目ざした男に師匠が・・・・」と語るくだりが対になっている。
 レオ(ヴェサ・マッティ・ロイリ)が空港から旅立ち、3歳の時に別れたきりの息子ティモ(サムリ・エデルマン)のコンサート会場に現れる。つまり久方ぶりの父と子の対面だ。しかし、父は自堕落な雰囲気を醸しだし、息子は迷惑そうなそぶり、しかも、「ウルフランドに一緒に行って欲しい、車で。運転はお前だ」と一方的だ。
 父が眠っている間に、息子はマンションの1室を売りに出してしまうのだ。不動産屋から息子が妻と子(娘)に逃げ出されていることが判明。→強引に父は息子をドライブに連れ出すのだ。
 レオは、何とコンビニ強盗をちょいとやらかし、路上の車をちょい借りし、出発するのだ。なかなかのワルオヤジなのだ。それが明るくてユーモラスでもある。主演のヴェサは、フィンランドでは有名俳優でミュージシャンであるようだが、はまり役だと思う。
 ここからロード・ムーヴィーが始まるといえるだろう。
 さて行き先は?最初はウルフランドへ。ティモの腹違いの姉のミンナに会いに行くのだ。途中で車を止めて、手土産とばかりにマス釣りをするレオ。その間にノラが車に潜り込んでくる。ミンナとはレオはフェイスブックでその存在を知ったとか、彼女は人付き合いが苦手だとか、夫が人材派遣業を営んでいるが、ウィスキーとマリファナでとち狂い始め、ティモに殴られたり、レオがさすらいのバンドマンであることが明らかとなったり。「人生は40歳ぐらいからスタートする」との人生哲学をレオがのたまったりする。
 そして、別れた妻とレオは連絡をとるが、どうやら訳ありらしいのだ。ラスト近くで事実が明らかとなる。
 次に介護施設にいる祖母に会いに行く。アルツハイマーが出ているがしばらく3人のドライブとなる。別れの時に、ノラを祖母に託す。ほのぼの感が余韻を残す。
 次に2人は規則の厳しいフィンランディア・ホテルに宿泊。夜を楽しく過ごすために、バーに行き、2人ずれの女性に接近し、女性たちの気を引くために、父子は歌と演奏を披露する。それが実にしみじみと様になっているのだ。サムリ・エデルマンもフィンランドでは有名なミュージシャンだから巧いのは当たり前。「枯葉」を歌い始めると、他のバンドのメンバーが加わって、ノリノリとなる。そして女性たちとダンスを始めてしまうのだ。すっかりいいムードで、それぞれの部屋にしけ込むのだった。しかしながら・・・・・のオチ。
 次は、別居しているティモの妻と娘に会いに行く。彼女の住まいには新しい男?がいて、そして・・・・・。レオが引き立て役となりティモの夫婦関係もよい雰囲気となっていく。
 そして、いよいよレオの妻に会いに行くことに。実は、「過去の罪」の重荷を下ろしに行くためだった。そして、さらに波乱が・・・・・。
 父が冒頭の話の続きを語る場面=「射手は名人の技に出合い、そして再び家に帰って・・・」はハートウオーミングで、泣かせる。見せどころだ。 
 全体として、フィンランドのヘルシンキ、そして地方都市の雰囲気とゆったりした時間の流れも伝わり、佳作だといえる。

「ローマ環状線 めぐりゆく人生たち」のしみじみ感、の巻

 タイトルに惹かれレンタルしました。期待は裏切られませんでしたね。
 「ローマ環状線」とは、大都市で歴史都市のローマを取り巻くGRA、すなわち環状道路のことですw-。決して大阪環状線のことではありませぬ、笑い。
 ・救急車での車内で救命士が手当をしている。  ・のどかな道路沿いの羊の群れ。   ・椰子の木の管理をし、害虫の観察をする男。   ・土地と屋敷の管理をする不動産屋。   ・飛行機が低空飛行をする真下のアパート群。   ・車の中でのオカマ2人の会話。   ・小型ボートでウナギ漁をする漁師。  ・酒場で踊る2人のダンサー。
 これらの人々が織りなす人間模様が、中盤→後半へと続き、それぞれの人生をおりなしてゆき・・・・・それをカメラはドキュメンタリー・タッチで描いていく。まさに記録映画のように。
 まさにタイトルどおりの「めぐりゆく人生たち」に他ならない。
 それぞれの人生が垣間見えて、イタリア人の市井の人々の生活模様がうかがえるというわけだ。

「フライト・ゲーム」はサスペンス・タッチ満載、の巻

 いつもの機内でのパニックもの、アクションものかな?とも思っていましたが、緊張感にあふれ、意外な展開もあって一気に観せられましたよ。これはうれしい誤算でしたね、笑い。
 「エアフォース・ワン」(ハリソン・フォードの出てるやつ)とか「パニック・プラン」(ジョディー・フォスターの出てるやつ)とは違っていました。
 主人公の連邦航空保安官のビル・マークス(リーアム・ニーソン)が渋い演技です。冴えないアル中のみっともない過去をひきずった中年男を演じていて、これが秀逸。機中で隣席のジェン(ジュリアン・ムーア)もおさえた演技でそこそこ見られます。少し物足りないが、あまり目立たない方がよかったと思っています。活躍するのはヒロインじゃないんだからね。
 ○ ストーリー: 冒頭からアル中とわかる男=ビルがニューヨーク空港から飛び立とうとしている。AQ10便でフライトだ。ターミナルでの検査や乗客のそれぞれの人間模様が淡々と描写されている。ありがちな光景だがこれが前奏曲だ。ビルは、女の子が落とした人形を手渡してやる。女の子にとっては初めてのフライトである。これも伏線の一つ。
 そして、窓側に替わってほしいと言う中年の女ジェンがビルの隣に座ることになる。これも伏線の一つ。
 やがてテイク・オフとなる。ビルは娘からのお守りのリボンを堅く握りしめている。見とがめたジェンがさりげなく問う。このさりげなさがいい。
 ビルがトイレに入った時、連邦航空保安官であることが初めて判明する仕組みとなっている。そして何者かからの指示がケータイに入る。「20分後に機内の誰かを殺す。代わりに1億5000万ドルを出せ」というメールだ。この短いメールのやりとりが不気味だ。
 この辺はまさにサスペンス・タッチ。
 見えない犯人にたいする老いぼれで、アル中の保安官を巧みに演じるニーソンの人間味がいいなあ。
 限られた、しかも閉鎖された空間である機内での脅迫、ハイジャック、そして爆弾の恐怖・・・・・これにつきる。そして、少しネタバレになるだろうが、機長室という密室での殺人も起こる。大きな密室である機内、そして小さな密室でもある機長室、そして狭い密室でもあるトイレ、これらをうまく組み合わせている。→密室ミステリの要素もあって、私はミステリ・ファンとしてそれが面白かったのだ。
 行きつ戻りつのやりとりと展開がちょっとも退屈でない映画で、最後までハラハラドキドキ感が持続する。伏線の何本かの線が後で効いてくるのだ。
 CAのナンシー(ミシェル・ドッカリー)も脇役ながらいい。監督はジャウム・コレット・セラ
プロフィール

サマンサどら猫

Author:サマンサどら猫
 FC2ブログへようこそ!ミステリ大好き人間ですw-。そして、冬以外はアウトドア系(山登り、ハイキング、ウオーキング、サイクリング、釣り)、日帰り温泉、旅行などの趣味を楽しんでいます。茶トラを飼っていて、名前がサマンサです。卓球やバドミントンも好きで、最近は弓道も始めました。

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